筋トレの「限界」とは?追い込まないと効果はないの?【精神論なし】

こんにちは、パーソナルトレーナーのダイナマイト息子(@dynamitemusuko6)です!

「筋トレで、限界まで追い込むべきか」問題。真っ二つに意見が分かれるところです。

初心者の方だと、「そもそも限界ってなに?分からない」って方も多いと思います。

というわけで、この記事では、

・限界の定義

・「限界まで追い込む・追い込まない」それぞれの効果を比較した研究を紹介

・実際に、筋トレをする時にどうすればいいかをレベル別・男女別などで解説

という内容で筋トレにおける「限界」について解説していきます。

“息子”
結論から言えば「限界までやる方がいい・やらない方がいい」という1か0の考え方は失敗の原因になるのでやめましょう!

筋トレにおける「限界」とは?定義と判断基準【オールアウト】

筋トレにおける限界は、1つではありません。

何を言っているか分からないかもしれませんが、解説していきます。

筋トレの「限界」は3種類ある

限界1. 心理的な限界

最初に来るのが、この心理的な限界。

「だめだもう無理できねえ」と思ったときがこれ。

実は、心理的な限界がきて「もう無理」と思っても、肉体的にはまだ限界ではありません。

そして「肉体的な限界」と「心理的な限界」にどれだけの差があるか?というのは個人差が大きいです。

ある人は、肉体的な限界まで、あと5回できるはずなのに「無理」と思ってしまうし、他の人は肉体的な限界まで、あと2回というレベルまで追い込むことができます。

限界2. 肉体的な限界(ポジティブフェリア)

次が、肉体的な限界。

筋トレの動作を続けて、「正しいフォームで、それ以上継続できなくなった時」がこのポジティブフェリア。

筋トレで「限界」という時は、90%くらいこのポジティブフェリアを指すと思ってください。

限界3. 肉体的な限界(オールアウト)

正しいフォームで動作ができなくても、チート(反動)を使ったり、動作の範囲を狭めれば、まだ数回は続けられるもの。

そうして、完全に動かなくなった時が、この「限界」です。

オールアウトという時は、このレベルの追い込みのこと。

筋トレの「限界」はどれくらい?判断基準は?

特に初心者のうちは、やはり「心理的な限界」があるので、本当に限界まで追い込めたか?というのは判断が難しいところ。

1つの基準としては、筋肉痛

筋トレした次の日に、狙った筋肉に軽く筋肉痛が来ていればOK。

ただし「筋肉痛がこない」からといって、必ずしも限界まで追い込めていないわけではない、というのが難しいところ。

“息子”
筋肉痛のメカニズムは、まだ完全に解明されていないんです

筋トレ経験を積むにつれて、少しずつ感覚で分かるようになってきます。

限界まで追いこむvs追い込まない: 研究で比較

次は、「限界まで追い込む」のと「限界の前でやめる」とで、筋トレの効果を比較した研究を紹介します。

限界まで「追い込む」vs「追い込まない」 実際の研究は?

「筋トレで限界まで追い込む・追い込まない」を比較した研究は割と多くあります。

2016年に発表されたメタアナリシス(複数の研究結果を1つの論文としてまとめたもの)や、2006年の研究2012年に発表されたレッグプレスでの比較などなど。

2016年のメタアナリシスでは、限界まで追い込んだ場合と追い込まなかった場合で差は見られないと結論づけています。

2006年の研究では、追い込んだ場合にIGF-1(筋肉の増加に影響する因子)が低下するとの結果に。

一方で、「最後のセットだけ」限界まで追い込んだ場合、追い込まなかったグループよりいい結果が出ている研究もあります。

結論がはっきりしないので、もう少し掘り下げて考えてみましょう。

筋トレでは「追い込まない」方がいい、の問題点

「追い込まなくても筋肉は成長する!」という研究があれば、そっちに流れてしまうのが人間。そりゃ楽をしたいですよね

ですが、本当に楽をして筋肉がつくのでしょうか。

筋力と筋肥大は別

「限界まで追い込む」と「限界の前でやめる」トレーニングを比較した結果で、指標として「筋力」を比較している研究が多いです。

例えば、この研究では追い込まない方が筋力が上がったという結果が出ています。

ですが、私たち一般人にとって大切なのは「筋力」より「筋肥大」ですよね。

筋力と筋肉のサイズは、必ずしも比例しません。比例するなら、世界一のボディビルダーはパワーリフティングでも世界一になるはずですが、実際は違います。

パワーリフティング

ベンチプレス・デッドリフト・スクワットの重量を競うスポーツ

なので、「限界まで追い込まない方が筋力が上がった」からといって、それが筋肥大にも言えるのかは別の話。

さらに、筋トレで追い込めば中枢神経が疲労するので、重量が上がらなくなるのは当然。

“息子”
なので、パワーリフターのトレーニングは「追い込まない」のがメイン!

「追い込まない方が筋力が上がった」といっても、それは「追い込んだグループ」が疲労していただけ、という可能性もあります。

セット数が少ないほうがトレーニング時間が短くなる

ほとんどの研究では、「限界まで追い込むグループ」と「追い込まないグループ」でボリュームを統一しています。

どういうことかというと、例えば「追い込むグループ」は10回を3セット、「追い込まないグループ」は5回を6セット、という感じでメニューを組んでいます。

仮に「追い込むグループ」と「追い込まないグループ」で効果が同じだったとしても、トレーニング時間が短いのは「追い込むグループ」です。

セット数が少ない方が時短になりますからね

トレ時間が短ければ、それだけコルチゾール(筋肉を分解するホルモン)の分泌量も減ります。

また、1つの部位にかける時間が減れば、1度に多くの部位をトレーニングできるので、ジムに通える時間が少ない人には大きなメリットです。

筋トレの「限界」には個人差がある

上にも書いたように「限界まで追い込まない」という時、その「限界」とは9割方「ポジティブフェリア」を指します。

“息子”
「もうこれ以上正しいフォームで継続できない」がポジティブフェリア

最初の方に書きましたが、筋トレの「心理的な限界」には個人差があります。

「限界の前にやめる」といっても、実際の限界とはかなり差がある可能性があるわけです。

「100」まで追い込むのがポジティブフェリアだとしましょう。

例えば、ある人にとっては「限界の前にやめる」が「90」になるし、他の人では「70」になるかもしれない。

同じ「限界まで追い込まない」でも「90」と「70」では結果が違うはずです。

限界まで追い込まないと意味がない時もある

筋トレのメインとなる「5~12回」のレップ数の範囲では、追い込んでも追い込まなくても変わらないかもしれません。

ですが、低重量・高回数でパンプを狙っていくような場合は話が別です。

高回数は、ハイレップで「化学的刺激」を入れていくのが狙い。

化学的刺激とは

筋肉の成長に必要な刺激の1つ。

高回数で血流を集中させ、パンプさせることで、乳酸などの代謝物質を筋肉に溜める。

これが刺激となり、筋肉が成長する。

詳しくはこちらの記事をどうぞ。

最近では、低重量でも限界まで追い込めば高重量と同じだけ成長する、というのが通説になっていますが、これも「限界まで追い込む」という条件があります。

ハイレップで化学的刺激を入れるなら、限界まで追い込まなければ意味がありません。

実際、限界まで追い込むことで乳酸の分泌が増えることが分かっています。

実際に筋トレをする時、どうすべきか。追い込む?追い込まない?

「追い込まなくていい」をそのまま解釈するのは危険ですが、色々な研究を見る限り必要以上に追い込む必要もないようです。

ここからは「じゃあ実際に筋トレをする時、具体的にどうすればいいのか」というところに落とし込んで解説していきます。

“息子”
初心者や女性向けの解説もあります!

「変化をつける」のが大切

「限界まで追い込む」のか、そうしないのか、どちらかに固執する必要は全くありません。

筋トレでは、いかに体を刺激に慣れさせないか、がとても大切。

同じことを続けていてもマンネリ化してしまいます。

それを避けるためにも、色々なトレーニングを混ぜていくのがベスト。

「限界までやるか」「やらないか」と、どちらかにこだわるのがまずいです。

具体的なトレーニングの方法

「限界まで追い込む」「追い込まない」だけでも、これだけ変化をつけることができます。

1. 全てのセットで追い込まない

1つは、全てのセットで「追い込まない」こと。

追い込まない分、ボリュームを確保できます。1種目で5セットくらいが目安。

もちろん程度にもよりますが、追い込まないことで回復が早くなるのがメリット。

2. 少ないセット数で追い込む

1つの種目につき、1~2セットでそれぞれ限界まで追い込んでいく方法。

山本義徳氏は、この方法を勧めていますね。

ですが、少ないセット数で「限界まで追い込む」のは、ある程度の技術と経験が必要です。

全ての筋繊維を使い切りながら、トレーニング時間を短くできるのがメリット。

3. ある程度のボリュームを確保しつつ、ラストセットだけ追い込む

1つの種目で3~4セットをこなしますが、限界まで追い込むのはラストだけ、というパターン。

海外のビルダーやフィジーカーでは、このタイプが多いイメージ。

この3つを使い分けていく

トレーニングする時は、この3つを使い分けていきましょう。

毎回のトレーニングごとに、狙いを変えるのもよし。(忙しい日は少ないセット数で追い込んでいく、とか)

また、1回のトレーニングの中でも変えるのもよし。

例えば、脚トレの日には、スクワットを「1」でやって、レッグエクステンションを「3」でやったり。

もちろん、上に書いたように高回数でパンプさせていくのが狙いなら、限界まで追い込まないと意味がないので、必然的に「2」か「3」になります。

基本的には、追い込むならボリュームを減らす、追い込まないならボリュームを増やす、というのがポイント。

【ドロップセット】限界を超えて追い込むテクニック【レストポーズ法】

筋トレでは「限界を超えて追い込む」ためのテクニックがいくつかあります。

有名どころでは、ドロップセットやレストポーズ法。

ドロップセット

ある種目で、限界が来たあと、すぐに重量を落として種目を続ける。それを数回繰り返す方法。

ドロップセットは、やる意味がありません。重量を落とすと、動員される筋繊維が少なくなるからです。

つまり重量を落とせば落とすほど、使う筋肉が少なくなるということ。

「すげえ追い込んだ感」は出ますが、筋肉の成長につながりません。

ドロップセットに限らず、セットごとに「重量を落としていく」方法は、動員される筋繊維が少なくなるのでおすすめしません。

レストポーズ法

  1. 限界までやる
  2. 20秒休む
  3. 限界までやる
  4. 20秒くらい休む
  5. 限界までやる
  6. 30秒くらい休む
  7. 限界までやる

なかなかハードですが、めちゃくちゃ追い込めます。

1セットでいいので時短になる上、筋繊維も確実に使い切ることができるのがメリット。

どういうタイミングで使うか

限界を超えて追い込むテクニックを使った後は、通常より長い休養が必要です。

1週間くらいは休みたいところ。

逆に言えば、次にトレーニングするまで日にちが空いてしまうような時は、レストポーズ法などを使って追い込むのが有効

また、初心者にとっては「追い込む」感覚を知るために使えます。(詳しくは後述)

初心者・女性も限界まで追い込むべきか?

初心者の場合

初心者の場合は、全てのセットで限界まで追い込む感覚でトレーニングしましょう。

初心者は、基本種目に絞ってやり込むメニューが効果的。

そもそもボリュームが少ないので、1セット1セット追い込んでいくのが理想です。

ですが、トレーニングを始めたばかりの頃は、「追い込む」感覚をつかむのが難しいんですよね。

特に、トレーニング経験がない人ほど「肉体的な限界」のずっと前に「心理的な限界」がくる傾向があります。

筋トレ上級者は、レッグプレスでの「肉体的な限界」と「心理的な限界」の差が平均1レップくらいなのに対し、初心者では平均で7レップもある、という研究もあるほど。

なので、まずは「追い込む」感覚を知るために、ガンガン限界までやっていきましょう。

そして、上に書いたように、レストポーズ法を使うことも「本当の限界」を知るためには効果的。

女性の場合

特に女性だからといって、男性と変わることはありません。

女性も、筋トレの目的は「筋肉をつけること」なので、この記事で書いたように、色々織り交ぜてトレーニングしていきましょう。

「限界まで追い込む筋トレ」「追い込まない筋トレ」どちらも使っていこう

「フリーウェイトvsマシン」もそうですが、1か0で考えるのはよくないです。

トップ選手の間でも「追い込む」「追い込まない」は意見が分かれるところ。絶対の正解はありません。

もちろん、筋トレは限界までやらないと意味がない、ということではありません。

もし、追い込まないと意味がないなら「追い込むまで」の動作は全て意味がない、ということになりますからね。

「追い込む・追い込まない」は種目・タイミング・トレの狙いなどによって使い分けていくのが大切。

最悪なのはマンネリなので、変化をつけてトレーニングしていきましょう。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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