筋トレの「最新の論文」や「エビデンス」を鵜呑みにできない5つの理由

こんにちは、パーソナルトレーナーのダイナマイト息子(@dynamitemusuko6)です!

せっかく筋トレをするなら「正しい」方法で鍛えたい、と考えている人は多いと思います。

最近は、ブログやYouTubeなどでも、論文などを引用しながら筋トレの解説をしているメディアが増えてきました。

“息子”
「科学的に正しい」んだから、そのとおりに筋トレすれば結果が出るだろ!

そう思うかもしれません。

しかし、実は論文をそのまま参考にすると、筋トレの成果が出ないこともあるんです。

この記事では、

・筋トレ関連の論文を鵜呑みにしてはいけない理由

・論文を実際の筋トレに応用する際の注意点

について解説していきます。

英語論文の読み方・探し方については、こちらのnoteをどうぞ。

英語が苦手でも論文を読めるようになる!トレーニーのための英語論文入門

筋トレの論文やエビデンスの罠1: 実際のトレーニングと異なる形で実験をしている可能性

研究では、ある事象の影響を調べるために、他の事象の影響をなるべく排除しなければなりません。

そのため、ある研究で「Aは効果がない」という結論が出たとしても、それを鵜呑みにはできません。

なぜなら、A単体では効果がなくても、AとBの組み合わせなら効果があるかもしれないからです。

例えば、BCAA。

BCAAは「効果ある」「効果ない」で意見が割れるサプリ。

ある実験で、BCAAを単独で摂取した結果、「効果がない」という結論になったとしましょう。

しかし、普通はBCAAを単独で摂取することはありません。筋トレ前後にプロテインを飲みますよね。

BCAAのみでは、筋肉の材料となるアミノ酸としては不足(BCAA以外に6つの必須アミノ酸が必要)していますが、BCAA単独でも筋タンパク合成を促進するスイッチにはなるわけです。

なので、BCAA単独では効果がなくても、プロテインとセットで飲めば、充分に効果が出ることは考えられるんです。

で、面倒くさいのが、これでもまだ「BCAAは効果あるから飲もう!」とは言えないということ。

BCAAに効果があるとしても「EAAと比べると?」という話になるからです。

BCAAは必須アミノ酸のうち3つだけ。EAAは、9つの必須アミノ酸全てを指します。

EAAは、それだけで「筋肉の材料」になるし「筋タンパク合成のスイッチ」にもなるもの。

つまり、EAAはBCAAの完全上位互換です。

最近は、BCAAもEAAも値段が変わらなくなってきているので、やはりBCAAを飲む理由はない、という結論になるんです。

論文は、そのまま鵜呑みにはできません。ここまで考える必要があります。

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筋トレの論文やエビデンスの罠2: 個人レベルでは、研究と違う反応をする可能性

ある研究で出た結論は、基本的に「統計的な結果」です。

どんな研究でも「個人」のレベルまで拡大してみると、当てはまらない人が存在するもの。

ある刺激に対して、どう反応するかは個人差があります。

薬もそうですよね。

薬は、治験を経て統計的に「効く」と分かっているから薬になっているし、国に認可されているもの。

しかし、実際は効かない人も多くいます。

サンプル数が多いメタ分析は、エビデンスレベルが高く、信用できる研究が多いですが、それでも違う反応を見せる「個人」は普通にいます。

当たり前ですが、トップレベルのビルダーやパワーリフターは、全員同じトレーニングをしているわけではありません。

誰かが、セオリーに反する方法で結果を出していても、あなたがそれを真似して結果が出る可能性は低いでしょう。

もちろん、「統計的な結果」が出ているなら、それは多くの人にとっては当てはまるということです。

ただ、自分の体が「統計」と違う反応を見せているのなら、それに従うべき。

例えば、HMBで効果を実感できるなら、飲まない理由はありません。

筋トレの論文やエビデンスの罠3: エビデンスレベルが低い研究

論文は、質の高いもの、低いものが存在します。

環境や条件の整備が雑だったり、年寄りや筋トレ未経験者を対象にした研究も多くあります。

また、背後に企業が絡んでいる論文も。

例えば、この味の素のアミノバイタル

「たった4gで、従来のプロテイン1杯分と同じ効果」を謳っている製品です。

リンク先のページには、「運動部員でモニター試験」と称して、研究結果を載せています。

この製品を飲んだところ、体重も筋肉も、しっかり増加したそうです。

当たり前ですが、どんなアミノ酸でも「4gでプロテイン1杯分の効果」というのは、129431%ありえません。

物理的に不可能です。

4gが全て必須アミノ酸だとしても、全く足りませんからね。プロテイン1杯分には及びません。

おおかた、他に食事もモリモリ食べて、プロテインもグビグビ飲んでいたんだろう、と容易に想像ができる研究です。

これは、非常に分かりやすい例ですが、背後にサプリメーカーの存在がある論文はかなり多いです。

「論文で結果が出ている=正しい」ではないので注意しましょう。

筋トレの論文やエビデンスの罠4: 正解は1つではない

複数の論文で、正反対の結論が出ていることもよくあります。

例えば、こちらの論文では「筋トレは1セットでも充分に筋肥大する」と結論が出ています。

一方で、こちらの論文では「1セットのみでは、複数セットと比較して充分に筋肥大しない」という結論に。

ある論文の結論は、唯一の正解ではないかもしれません。

他の研究では、違う結論が出ていることも多いです。

エビデンスを盾に、何かを主張している人がいても、どちらか一方の結論だけを引用している、という場合もあるので注意。

筋トレの論文やエビデンスの罠5: 研究結果は覆る可能性がある

最新の論文とかなんとか言っても、それは将来的に覆る可能性があります。

特に、フィットネスの分野はまだまだ発展途上。

100%正しい絶対的な正解は存在しません。

今日の「正解」が、来年は「間違い」になっているかもしれません。

かつては、筋トレのセット間のレストは1分が最適と言われていました。

しかし最近では、少なくとも3分は休むのが効果的、と「正解」が変わっています。

さすがに、今までの筋トレを根底から覆す世紀の大発見なんてのは、もう出てこないと思いますが、こういう細かい「正解」は今後も揺らぐ可能性があります。

論文・エビデンスを実際の筋トレへ取り入れるコツ

もちろん、論文などのエビデンスが役に立たないと言いたいのではありません。

スーパー頭のいい学者の皆さんが、頭を振り絞って出した結論です。役に立たないわけがないです。

ただ、実際の筋トレに取り入れる時には、注意が必要ですよ、という話。

「実際の筋トレでは?」と考えるクセをつける

論文を読んだら「実際の筋トレではどうなるか?」と考えるクセをつけましょう。

例えば、以前「筋肥大は総負荷量で決まるから、重量を追う必要はない」という説が話題になりました。

総負荷量とは?

総負荷量(ボリューム)=重量×レップ数×セット数

確かに、最近では筋肥大は総負荷量で決まるという説が主流です。

しかし、少し考えれば「総負荷量で決まる=重量を追う必要はない」という考え方は、おかしいのが分かります。

総負荷量を増やすには、重量・レップ数・セット数のいずれかを伸ばせばいい、ということですよね。

ただ、レップ数とセット数を増やすのは難しいのが現実です。

時間もかかるし、ハイレップ中心のメニューは地獄だからです。

なので、総負荷量を増やすには、重量を伸ばすしかないわけです。

このように、ある研究結果を見た後に、実践に落とし込んで考えるのが非常に大切になります。

エビデンスも論文も、常に疑う

このブログも含め、最近はエビデンスやら論文やらを紹介しているメディアも増えてきましたが、全て疑いましょう。

明らかに、自分に都合のいい情報だけを引用しているサイトも多いです。

“息子”
このサイトは、論文を「実践に落とし込んで解説する」ことを意識して書いているので、まともな方だと思いますが…

100%正しいやり方は存在しません。自分に合ったやり方を見つけてください。

迷うくらいなら、王道を行こう

最後になりますが、あれこれ迷うくらいなら、王道を行きましょう

筋トレは「正しい」「間違ってる」という、0か100ではありません。

上の方で、セット間のレストの例を出しましたが、別にレスト1分でも筋肥大しないわけではないんですよ。

昔はその方法が主流だったわけですから。

絶対的に正しい「100」の方法は分からなくても、「80」の方法なら確立されています。

迷って中途半端になるくらいなら、シンプルに昔ながらのトレーニングをやり込む方がデカくなりますよ。

有名選手にも「科学的に間違った」筋トレをしている人は、意外といますからね。

英語論文の読み方・探し方については、こちらのnoteをどうぞ。

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